「オーナーは譲渡後に退職予定」と言うフレーズをよく見ることになります。それに伴い、オーナーの役員報酬や節税目的の生命保険など、対象企業の利益が増加する算段でバリュエーションを付加するケースが多いです。
そんな時、実際その通り対応可能なのか?その確認の意味で確認されるケースが多いです。「オーナーの普段の業務って?」の質問に対し、
・週に一度、取引先への営業回り
・経理作業を全て行っている
・現場にも週3で出ている
などの回答となる場合は、代わりの人材を補充する必要があると思います。つまり、オーナー人件費の減少だけではなく、代替人材の人件費の増加も発生することになるのです。
一見、事業の継承には何の関係もなさそうに感じると思います。この質問の意図は、「オーナーの人間関係による仕事の受注があるか?」なのです。
オーナーの人となりに関係なく受注できている仕事なのか、そのオーナーだから受注できている仕事なのか、その状況を把握するための質問なのです。
ライオンズクラブや商工会などに参加しているオーナーの中には、組織内での信頼が厚く、組織経由で仕事をもらう方も多いと思います。その仕事量がどれくらいあるのか、はたまた一切ないのか、事前に確認したいがための質問となりますね。
これもよく聞かれる質問となります。譲渡後にオーナーが退職するケースが多いのですが、その後オーナーは何するの?と言う質問です。
例えばオーナーが50歳でまだまだ引退するには早いケースなど、別の事業を始めるのか、はたまた隠居するのか、確認したいのです。もちろん、同業で近隣で事業を始める、と言うことになれば買い手としては望ましくありません。
逆に、オーナーに雇われ社長として残って欲しい、しばらくは給料を払うので社員として残って欲しい、そんな要望を持っている買い手さんもいるので、その確認の意味も込めた質問となります。
以上です。
当記事では、特にオーナーの普段の動向、譲渡後の進退に関しての質問項目を紹介してみました。今後案件を進めることとなった場合、必ずと言っていいほど質問される項目になるかと思います。事前にヒアリングしてみてはいかがでしょうか?
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