M&Aアドバイザーはフリーランス向きの業種! その理由とフリーランスになるには

M&Aが活況になる中で、M&Aアドバイザーの数も増えてきています(インターネットプラットフォーム「バトンズ」には1,300名を超えるアドバイザーの方が登録しています)。

しかし、
・組織に属しているアドバイザーは、その報酬のほとんどを組織に搾取されてしまう
・組織に属していないアドバイザーは、新規案件を発掘することができない
などの問題を抱えています。

そんなM&Aアドバイザーの世界において、今後「フリーランスM&Aアドバイザー」という立ち位置が普及していくのではないかと思います。当記事では、「フリーランスM&Aアドバイザー」とは何なのか?どうしたらなれるのか?について紹介していきたいと思います。

1.属人性が高いM&Aアドバイザー業界

M&Aアドバイザー業務は、非常に属人性が高い業務です。

銀行担当者や会計事務所の担当者など、優秀な担当者がついているかどうか、によって成果やサポート体制に大きな差が出ることはご存知の通りかと思います。それと同様に、M&Aアドバイザーも担当者によって大きな差が出ます。

優秀なアドバイザー1人でやっている様なブティック会社であればその方が担当になってくれるので問題ないのですが、アドバイザーが数十人いる様な大手アドバイザリー会社ですと誰が担当がつくかによって雲泥の差が出ると思います。

全員が優秀なアドバイザーだとは限らないのです。

 

2.アドバイザーによって具体的にどんな差が出るの?

では、アドバイザーの違いによってどんな差が出るのでしょうか。下記に代表的な事例を2つ紹介します。

・コミュニケーション能力

会話ができるとか、相手の話を最後まで聞けるとか、通常のコミュニケーション能力はもちろんです。専門的な用語や対象業種における業界用語などが多用されるM&A交渉において、「相手の意向や趣旨が、齟齬なく伝わっているか?」これを察知できるか否か、しっかりとフォロー出来るか否か、この能力が非常に重要だと思います。

・レスポンスの早さ

これも非常に属人的になります。連絡を取るにも、何らかの質問に回答するにも、背景、状況、などによって内容や連絡手段を変更する必要があります。
資料のお願いをするのであれば記録の残るメールやチャット等での連絡が良いですが、テキストで伝えることが難しい細かいニュアンスや、相手の顔色を伺いながら伝えたいことは電話が良いです。
それらを使い分け、かつ、レスポンスを早く実施できるか、この能力は人によって大きな差が発生します。

主に、仕組みで回すことが難しい業務です。これらはM&A業務に限らず、どんな業界でも同様だと思います。会計に強い、資金調達能力が高い、そういった方は多数おりますが、M&Aの交渉において特に重要なスキルは交渉能力です。この能力こそが、属人的なのです。

 

3.今後広まる新しい展開とは?

複数のM&A企業に属する、優秀なフリーランス的M&Aアドバイザーが増えていくのではないでしょうか。交渉が得意なアドバイザーと言えども、たくさんの案件を発掘する能力があるとは限りません。案件さえあればまとめることができても、肝心の案件を発掘することができなければ宝の持ち腐れです。

ですので、案件の発掘や掘り起こしについては、歴史や信用力のある企業が実施します。そして、自社リソースでは捌き切れない案件を、優秀なフリーランス的アドバイザーが担当する、そんな取り組みが増えていくのではないでしょうか。

実際にそのような動きが既に出てきています。

案件さえあればクロージングする自信はある、そんなアドバイザーの方は、案件ストックをたくさん持っている様なM&A会社所属のアドバイザーになってみてはどうでしょうか?

 

4.フリーランスM&Aアドバイザーになる方法

案件を複数持っているM&A会社の所属アドバイザーになったら良い、そう言われてもなかなか難しいですよね。どのようにアプローチしたら良いのでしょうか。

答えは簡単です。属したいM&A企業と、それぞれFA(アドバイザー)となり案件をやり取りする、これに尽きると思います。1つでも案件を一緒にやることで、相手のアドバイザーが優秀か否か、やり取りがしやすいか否か、は分かります。この場面で、「あぁ。この人は優秀だな。うちのアドバイザーだったらどれほど嬉しいことか」そう思われたら良いのです。

※ご自身が抱えている売り案件をご提案すれば良いのです。「◯◯な売り案件があるのですが、買い手候補いませんか?」とアプローチすれば、よほどの事がなければお話を聞いてもらえると思います。

こうすることで、一つの組織に捉われることなく、案件に関与することが可能になることでしょう。そして、優秀なアドバイザーには沢山の案件が舞い込んでくることでしょう。報酬体系を上手に組むことで、所属組織に搾取されることなく多くの報酬を得ることも出来ることでしょう。

 

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