M&Aのよくある失敗事例
M&Aをスムーズに行い、成功させるためにはよくある失敗事例を知ることも大切です。
これまでの経験を元にこんな案件は失敗しやすい、ここに気をつけないと失敗につながってしまうというポイントなどを紹介していきます。
特にM&Aにまだ慣れていない、自信を持って案件を進めたいという方に向けた情報を発信しております。
目次
取引を成立させるためにまずは相手オーナーの姿勢を見極めよう
アドバイザーに大切なのがオーナーさんのM&Aに対する姿勢を見極める力。本当に会社を売りたいと思っている、または買いたいと思っている人かどうかをはじめに判断することで、その後の案件をスムーズに進めることができます。
本気でM&Aをしたい人なのかを見極める方法、ポイントをこれまでの経験からまとめました。
もちろん記事で紹介しているポイントを元に日々オーナーさんの動向を気にすることは案件をより多く獲得することにも繋がります。ぜひご一読ください。
案件がストップしてしまう意外な理由
M&Aを実施するかどうかを決定する上でやはり大切なことは相手のオーナーさんに安心して事業をおまかせできるのか、
売ることに納得できる取引相手なのかという点になります。
こちらの記事では一見するととても良い条件の買い手さんが意外な理由で売り手オーナーさんに断られてしまった事例について紹介しております。
案件を円滑にすすめるにはオーナーさんそれぞれの意向や考え方に寄り添った提案を行っていくことが大切ですね。
買い手募集に焦りは禁物
M&Aの売り手側になるときに気をつけてほしいのですが、買い手はすぐに決まるものではありません。丁寧に、長い目で見て行うようにしてください。
とにかく早く会社、事業を売りたい!と焦ってしまい、誰彼構わず買い手探しを始めることは基本的に避けるべきです。
買い手募集を焦ってしまったオーナーさんの中にはSNSで会社の買い手募集を呼びかけてしまう方もいるようです。
こちらの記事では大々的に買い手を募集した際に起こり得るマイナス点を紹介しております。
M&Aを行うときは慎重で冷静な判断が必要になります。難しい状況で悩んでしまっている方はぜひ周りの身近なアドバイザーにご相談してみてください。
M&Aで飲食店を取得した時によくある問題
こちらの記事では飲食店をM&Aで引き継いだ場合によくある、「こんなはずじゃなかった」「聞いてないよ!!」となってしまうケースを取り上げております。
買い手のオーナーさんのこれまでの職種や経験に関係なく、M&Aの特性上誰にでも起こり得る事故という側面も強い事例で、
特にこれからM&Aでお店を買い取りたい、買い取る予定だというオーナーの方にはぜひチェックいただきたい記事となっております。
異業種間M&Aの落とし穴 ~飲食業界編~
インターネット上でのマッチングが増えたことで、思いがけない異業種間のM&A事例が増えてきています。
そんな異業種間のM&Aでよく問題になるのが、新オーナーが継承した業種のルールや慣わしを知らないまま営業してしまうこと。
飲食業界を継承したときに起きがちなギャップの例として、新オーナーが「急な方向転換が可能」だと思ってしまい突拍子もない指示を出してしまう、などが挙げられます。
緊急事態宣言が出ているときに起きやすいケースとしては、「これまで休業だったけど、明日から営業を再開しよう」と指示を出してしまい現場を混乱させてしまうといったものです。
事前の準備がないままこのようなことを言われてしまっても、飲食店の業務の都合上物理的に無理なオーダーになってしまいます。
そんなミスを防ぐために新たな業種での事業を始めるにあたって、早い段階で業界の仕組みを理解する機会を持つように心がけることをおすすめします。
スタッフ全員が退職!?売り主の行動が原因で譲渡契約後に起きてしまいやすい問題を紹介
M&Aの交渉もうまく進んで、やっと譲渡契約が成立し、ホッとしたのもつかの間、突然、スタッフから「退職も視野に考えさせてください」と言われたら、どうしますか?
また、どうしてこんなことが起きてしまうのでしょうか?
そこには売主のある行動が関係しています。
スタッフが継続して勤務してくれることが事業の譲渡契約成立にとって重要な条件になっていることが、少なからずあります。ですから、売主としてはスタッフを何があってもつなぎとめておきたいわけです。
そんな売主がつい口にしてしまう言葉、それは「みんなの給料上がるからね」なんです。
でも、実際はどうでしょう。買主からは「これまでと変わらない条件で雇用を継続」と言われることになります。
それを聞いたスタッフはどう感じるでしょう。不安になって「聞いていた話と違うな。じゃあ辞めようか」となってしまうのではないでしょうか。スタッフをつなぎとめるために言ったことが、逆の結果になってしまったわけです。
このようなことは売主、買主、スタッフのだれにとってもいいことではありません。
大切なことは、売主も買主も誠実であること。スタッフに対し正直に雇用の条件を伝えて、スタッフの不安を取り除くようにすることが、実はスタッフをつなぎとめる効果的な方法なのです。
売主が真摯にスタッフに話ができるように、売主のファイナンシャルアドバイザーはフォローする必要があるでしょう。