
M&Aの初回オーナー面談時に確認すべき7つの項目と注意点
M&Aの交渉において、最も重要と言っても過言ではない工程の一つに、「オーナー面談」という工程がございます。
交渉の初期段階では案件の概要をまとめた案件概要書(「IM」と呼ばれております)を元に検討することが多いのですが、当該検討で興味を持った案件については、売り手・買い手それぞれの決裁者(オーナー様であることが多いです)同士がご面談し、机上の資料では読み取れない情報のやり取り、質疑応答などを直接行うのです。
そんなオーナー面談ですが、どんなことに気をつければ良いのでしょうか?今回の記事では、オーナー面談時に気をつけなければならないこと、どんな事に重点を置いて話せば良いのか、これらについてご紹介していきたいと思います。
1.譲渡金額の交渉はしない
買主様の視点に立つと、「いくらで会社が買えるのか?」「少しでも安く譲り受けたい」「譲渡価格の交渉をしたい」などと考えるかと思います。これは経営を行っていく上で重要な考え方であることは間違いありません。
ただ、初めましてのご面談時に、譲渡金額の減額交渉ばかりされると売主様はどのように感じるでしょうか?[会社を売る][事業を売る]行為は、単なるモノの売買とは異なるものであるとの認識を持ち、安易な減額交渉は控える様にしたいところです。
譲渡金額の減額交渉について、金額の調整、交渉が必要であれば、後日仲介会社やアドバイザーを通して実施する様にし、面談当日は譲渡金額に関すること以外の質疑に時間を使うようにしましょう。
2.質問攻めしない
事業の買収を検討しているオーナー様からすると、対象の案件について色々気になることがあると思います。面談時までに色々考え、当日に全て解消したい、そう思うのは当然のことと思います。
ただし、初めての面談時は優先して確認したい重要事項に留め、ほどほどにしましょう。
初めての面談時に、対象会社の大枠を掴めていない状態で質問攻めをしても、お門違いだと思われてしまうこともあるでしょう。
初回の面談時には対象会社オーナー様の人となりや、ビジネスモデルの把握、従業員の構成把握など、大枠の把握に努め、仲介会社やアドバイザーを通して改めて質問する様にしましょう。
上記が特に気をつけるべきポイントです。では、初回の面談時はどのような面談にしたら良いのでしょうか?
3.初回の面談時に確認すべき7つの項目
①自己紹介
売主様、買主様、それぞれの人となりや事業を始めたきっかけ、事業内容、経営理念など、それぞれどんな人なのか、企業なのかをお互いに紹介し合います。必要であればそれぞれのM&Aアドバイザーが補足をします。
②(売主様より)譲渡しようと思った経緯のご説明
売主様より、対象となる事業(会社)を譲渡しようと思った経緯についてお話し頂きます。なぜ事業(会社)を譲渡しようと思ったのか、どのような方に譲り受けて頂きたいのか、どんな企業であれば相乗効果が期待できそうか、などもお話し頂くと良いと思います。
③(買主様より)譲受に興味を持った経緯
買主様より、対象となる事業(会社)を譲受しようと思った経緯についてお話し頂きます。どのような点に魅力を感じたのか、現状どのような課題を抱えているのか、当該譲受によりどのような相乗効果をもたらしそうか、などについて具体的に説明して頂きます。
④譲渡後の運営方針について
売主様・買主様それぞれより、仮に譲渡が成立した場合の運営方針についてお話し頂きます。
売主様は譲渡後も会社に残るのか、残らないとすれば引き継ぎはどのくらいの期間を想定しているのか、従業員は継続して勤務してくれそうか、などでしょうか。
買主様としては、どなたが率先して譲受事業の管理を行うのか(買主自ら行うのかor買主企業の管理人材を送り込むのかorその他)、新たに考えている譲受後の事業展開はあるのか、などをお話し頂くと良いかと思います。
⑤(売主様より)買主様が判断するために必要な情報の共有
原価率や稼働率などの経営指標、従業員の年齢や保有資格の状況、取引先の特徴やどんな仕事を請け負うことが多いのか、など、当該情報を元に買主様が収支計画や事業計画を思い描ける様な情報を開示すると良いでしょう。買主様が同業者であれば、自社が運営することによってどの様な収支に転じるかが想像できるかと思います。この情報は多ければ多いほど良いと思います。
※ただし、近しい取引先同士での交渉の場合など、情報共有によって業務に支障が出てしまう場合などは、開示する情報を調整する必要があるかと思います。
⑥(売主様・買主様より)交渉のハードルとなりそうな事項について共有
売主様・買主様それぞれより、本件進めていく中でハードルとなりそうな事項をご共有頂きます。親会社からの反対が考えられる、金融機関からの調達に時間を要してしまう可能性がある、株主Aからの反対が考えられる、などの事項を事前に共有しておくことで、売主様と買主様のギャップを抑えることが出来ます。調子の良いことばかりのみを伝えることは避けた方が良いです。
⑦今後の交渉の流れについて
引き続き当該交渉を前向きに話を進めていくのであれば、デューデリジェンス(企業調査)の段取り、譲渡契約時期の目安、クロージング時期の目安など、大体の目安を擦り合わせておきます。
オーナー面談してみたものの、相性が合わなかったり相乗効果が見込めずにお見送りする際は、お見送りする理由を明確にお伝えいただくことをお勧めします。
その場でお断りすることが難しそうであれば、その場は一旦持ち帰り、後ほど仲介会社やアドバイザーからお断りの連絡を入れてもらうのも良いでしょう。
4.まとめ
信頼関係構築前の細かすぎるやり取りは避け、オーナー様の人間性の確認や対象会社の企業カラー・特徴など、直接やりとりする際にしか確認できない事項の確認に努めるようにしましょう。
細かい事項が希望にマッチしていたとしても、オーナー様同士の相性が悪かったり経営方針や考え方が合致していない企業同士の融合は、良い結果につながらないことが多いです。オーナー面談は1回だけではありません。何度か面談を重ねることも可能ですので、細かい質問などは2回目以降の面談時に実施することをお勧めします。
以上です。これから初めてのオーナー面談に臨まれようとしていましたら、ぜひご参考にしてみてください。
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