茨城県が実施するマッチング支援策と、アドバイザーが取るべき戦略
茨城県では、後継者不在の県内中小企業を支援し、県内の産業と雇用を維持する観点から、数多くのM&A支援策を打ち出しています。
当記事では、そんなM&A支援策の一つである「M&Aマッチング促進事業」とは何なのか?マッチング促進事業の実施に不可欠な「マッチングコーディネーター」とは何なのか?について説明していきます。
1.「M&Aマッチング促進事業」とは?
茨城県では、後継者不在企業の M&Aによる事業承継を推進するため、マッチングコーディネーターを配置し、M&Aの交渉に際し必要な企業概要書の作成、株価の仮算定、インターネットプラットフォームを活用したM&Aマッチング(相手先候補企業の選定)を支援しています。
https://www.pref.ibaraki.jp/shokorodo/chusho/keiei/keieikakushin/documents/mattingutirashi.pdf
2.マッチングコーディネーターの役割
マッチングコーディネーターの役割はM&Aを円滑に進めることです。マッチングコーディネーターと言う呼び名になっていますが、俗に言うM&Aアドバイザーだと思って頂ければ良いのではないか、と思います。マッチングコーディネーターが支援する業務内容は大きく分けて2つあります。
①企業評価
主に企業概要書の作成と株価の算定を実施します。対象企業の概要(企業の沿革から財務内容、特徴など)を取りまとめ、財務状況や資産状況から妥当な売値を算出する作業です。上記をまとめるには、売主さんへの詳細なヒアリングが必要となります。M&A業務の中でも、この「案件化」と呼ばれる作業は非常に重要な工程です。
②マッチング
案件の概要が取りまとめられ、譲渡する希望価格が決定したら、次はマッチングの工程になります。対象企業と相性の良さそうな企業や、相乗効果を生み出しそうな企業を選定する作業です。
3.M&Aアドバイザーが取るべき戦略
上記図からも分かりますが、コーディネーターの役割は重要です。M&Aの交渉は、コーディネーターから始まるのです。そして、コーディネーターが実施したマッチング後の手続きについては、インターネットプラットフォーム運営会社(株式会社バトンズ)に移行していく様です。
専門家としては、バトンズにて茨城県の専門家として登録しておけば良い、そう考える方も多いことでしょう。ただ、専門家の数も増えてきているため(バトンズに登録している茨城県内の専門家の数は約24社)、自社が案件の交渉担当として選ばれる確率は20分の1以下です。
取るべき戦略はただ一つで、「マッチングコーディネーター」になること、これに尽きると思います。マッチングコーディネーターの支援業務は、M&A支援業務のほんの一環に過ぎません。M&A業務を全て実施できる専門家の皆様であれば、コーディネーターが実施すべき業務についてカバーできると思います。川上から案件を取得し、その後の交渉まで自社で支援していけると盤石の体制ではないでしょうか。
4.マッチングコーディネーターになる方法
こちらについては、弊社から茨城県の担当部署(中小企業課)に問い合わせ中です。確認が取れ次第、当ブログにて紹介していきたいと思います。
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